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転職

医師転職の流れを完全解説~エージェント登録から入職まで~

2021年6月9日

医師転職マニュアル

 

いよいよ転職をする決心が付きました。転職エージェントに登録するのはわかりましたが、そこからの流れを具体的に教えて下さい。
お任せください。

今回の記事では「転職エージェント登録~入職までの流れ」の全てをまとめました。

 

この記事を書いている僕も転職経験者です。僕自身の転職活動は、まさに手探りでした。

そんな状態でしたが幸運にも、1回目でいい転職ができ、一生働きたいと思えるような職場を手にすることができました。

転職活動中は心境の変化や気付き、反省点も含めて細かく記録していて、これがこの記事の元になっています。

初めての転職はわからないことだらけで、不安だと思います。この記事を読むと、それらの多くを解消できるはずです。

 

この記事を読むと分かること

  • 転職が完了するまでの流れ
  • 注意すべきポイント
  • 起こりやすい心境の変化と、乗り越え方

 

\医師の転職・キャリア相談なら、エムスリーキャリア/

 

 

エージェント登録~エージェントとの面談

 

まずは利用する転職エージェントを選びます。登録、利用はどこも無料です。

 

おすすめ転職エージェント

僕がおすすめしたい、エージェント会社はこちらです。

エムスリーキャリアエージェント

Dr.転職なび

民間医局

マイナビDOCTOR

医師転職ドットコム

 

おすすめする根拠は、下の記事にまとめています。

医師転職エージェント比較
おすすめ医師転職エージェントはここ!各社への取材を元に徹底比較【根拠あり】

 

エージェントを選ぶときの考え方

まずランキングから3社程度登録してみる⇒相性のいいエージェントさん(人)をみつける

という考え方が良いと思います。

ランキングに挙がったのは、どれも求人多数、大手で老舗です。

特に求人数は圧巻で、3社に自分の条件に合う病院を検索してもらうと、ほとんどの候補が複数のエージェントから重複して提示されることがわかるはずです。

「候補一覧」としては、十分なものが出来上がるはずなので、あと必要なのは自分にあうエージェントさん(人)です。

エージェントさんには

・価値観を理解した上での提案やアドバイス
・病院への質問/交渉、契約書作成
・アフターフォロー

といった仕事をしてもらうことになります。エージェントさんの質や自分との相性は重要です。

こればかりは個人間の相性なので、関わってみるしかない面もあるわけです。

 

詳しくはこちら
転職エージェント選び方
【医師転職】転職エージェントの選び方を徹底解説

 

ホームページから登録

利用したいエージェント会社が決まったら、いよいよエージェントのホームページから登録していきましょう。

どの会社も、下のような内容を記入します。

・常勤か非常勤か
・転職時期
・専門科目
・勤務地
・氏名
・電話番号
・メールアドレス
・医師免許取得年

希望条件を記載する欄もありますが、あとで聞き取りをしてくれるため、全てをここで書く必要はありません。

数分程度で登録できました。

 

電話にて希望調査

登録をすると、すぐに電話がかかってきます。早い会社は15分後、遅い会社でも2~3時間後には連絡がありました。

この電話で、こちらのことを詳しく説明します。

具体的には

・希望する病院の条件
・どの程度本気で転職を考えているのか
・転職を考えはじめた経緯

などが聞かれます。

電話までに時間のかかった会社は、登録時の入力情報を元にある程度の候補病院を準備してくれていました。それらに対するこちらの反応で、方向性を決めているようでした。

細かい話をするため、電話は1社あたり30分程度かかります。

もちろん、登録だけして電話はのちほど、ということもできます。

 

こちらの希望を話し終えたら、エージェントとの面談予定を決めます。

各地に支店を持っている会社は、実際に喫茶店などで顔合わせをします。そうでない会社は、リモートで(Zoom等)ということになります。

僕自身は対面とリモート、特にどちらが良いということはありませんでした。

面談の予定が決まれば、電話は終了です。

エージェントとの電話代はエージェント会社持ちです。こちらからかけても、すぐに切って折り返してくれます。お財布にやさしいですね。

 

エージェントとの面談

 

エージェントとの面談では、まず医師免許など身分証明書の確認作業があります。

その後、再度細かい希望のすり合わせを行い、そこから具体的な候補病院の提示が始まります。

ここで話をすることで、自分の希望が、より明確になります。

同居の家族がいるならば、同席してもらい一緒に希望を話し合うのもおすすめです。
なるほど。転職は、家族にも影響がありますもんね。

 

候補病院の提示を受ける

 

面談した後は、電話かメールでやりとりしていきます。

ここからはどんどん候補病院が提示されます。取捨選択あるいは質問、交渉を行う作業に入ります(病院への質問や交渉は、全てエージェントが代行してくれます)。

エージェントはもともとストックしている求人を提示しつつそれと並行して、求人の出ていない希望地域の病院にも「こんな医師がいるのですが、採りませんか」と営業をかけてくれます。

この営業によって、転職活動をしていることが周囲にバレることはないそうです。個人情報を隠して、経験年数や専門科だけを通知しているためです。

 

こうして希望地域の病院には、複数のエージェントから重複して問い合わせすることになります。

同じ病院に何度も問い合わせが入って大丈夫かと不安になりましたが、問題ないそうです。

 

ストックしている求人数が豊富な上に、こういった工程を経るため、時間の経過とともに各社とも提示病院の多くが重複するようになります。

 

それぞれの候補病院でチェック!

・ 給料
・ 土地
・ スタッフの人柄
・ 仕事量
・ 入局の有無
・ 病院の経営状況
・ 定年
・ 副業の可否

チェック方法
転職候補病院でチェックすべきこと
医師が転職で失敗しないために候補病院でチェックすべきポイント8選

 

ここでのポイント①

それぞれの病院の印象を具体的に伝えましょう。

エージェントさんへの返答の仕方です。候補病院について「あり/なし」だけではなく、「ここはいいけど、この点がいまいち、もっとこういった病院を探してほしい」と具体的に伝えましょう。

これを繰り返すことで、エージェントにこちらの価値観を理解してもらえるようになります。

理解してもらえると、価値観に合った提案やアドバイスがもらえます。

 

ここでのポイント②

エージェントを通せない病院には、自分でアプローチするのもありです。

エージェントを通すことができない病院も多くあります。

こういった病院も、自分で応募すれば就職できる可能性はあります。

「エージェント不可を理由に断られた病院リスト」がもらえないか頼んでみて、気になる病院があれば、自分でアプローチをかけるのもいいでしょう。

僕も「エージェント不可病院リスト」をもらいましたが、なかなか多かったです。

 

ここでのポイント③

「いいポストはすぐ埋まる」という、心の準備をしておきましょう。

医師転職市場は目まぐるしく動いていきます。

気になっていた病院が別の医師を採用してしまう、ということを何度も経験します。

どんどん候補が削られていくことは、精神的に堪えるので、心の準備をしておく必要があります。

焦る必要はありませんが、いい病院を見つけたら迅速にアプローチしていきましょう。

 

病院訪問

 

気になる候補病院が絞れてきたら、いよいよ病院訪問です。エージェントを通してアポイントをとってもらいます。

エージェントからは集合時間や服装、当日聞かれることなどを一覧にして教えてもらえます。また、こちらも当日尋ねたいことを伝えておいてもらいます。

病院訪問は見学と就職面接を兼ねており、一度の面接で合否が確定します(内定)。

かかる時間は、面接と病院見学を合わせて、大きな病院でも1時間半程度です。

面接に関しては、

・面接に至った時点で95 %以上は内定がもらえる
(競合がいない/人柄に問題ありと判断されない限り)
・面接前に提示された雇用条件から、面接後に引き下げられることはまずない

とのことでした(複数のエージェントに確認済)。

 

ここでのポイント①

最も信頼できるエージェントを通して、申し込みましょう。

この頃には、信頼できるエージェントかどうかが、わかってきているはずです。

最も信頼できるエージェントを通して、面接を申し込みましょう。

就職が確定した場合、このとき通したエージェントが契約の取りまとめやアフターフォローをしてくれます。報酬もこのエージェントのみに支払われます。

シビアなようですが、自分の将来に関わってくることです。

 

ここでのポイント②

内定をキープできる期間は1~2週間です。

通常、内定をキープしておける期間は1~2週間程度です。それを過ぎてしまうと、別の医師が採用されてしまう可能性がでてきます。

複数病院の内定を手にしてゆっくり比較する時間が作りたければ、1~2週間でまとめて複数病院の面接を済ませてしまわなければなりません。

それが無理ならば、1つ1つの病院に対して絶対評価であり、なし、と決断していくことになります。

まとまった休みを取れるかが一つの鍵です。

 

ここでのポイント③

病院訪問後は、転職活動をしていることがバレる可能性があります。

面接の前までは、こちらの情報を病院側にふせておくことができますが、病院を訪問する時には、情報が全てオープンになります。

病院側もプライバシーへの配慮してくれるはずですが、この段階からは今の職場や医局に、転職活動がバレてしまう可能性がでてきます。

このことは知ったうえで、転職活動の計画を立てましょう。

 

詳しくはこちら
医師転職面接の流れ
医師転職での面接の流れとポイント
僕を採用した面接官(今の上司)に、どこを重視したかをインタビューしました。

 

内定~転職先の決定

 

悩む期間

1週間にまとめて複数の病院訪問を済ませた場合、1週間程度は悩む時間がとれます(内定保持期間が2週間であるため)。

非常に悩む時期で、精神的にも不安定になりがちです。ミスをしやすい時期でもあると思いますので、注意が必要です。

僕の場合は、転職活動をしていることを周りが知っていてくれたということもあり、普段よりもしっかり報告・連絡・相談をしていました。

このおかげもあって、ミスなくこの時期乗り切ることができました。

 

転職先の決断について、アドバイスすることは難しいです。ただこちらに僕が今の職場を選んだ決め手を書きました。

 

参考になるかも
転職先決め手
【医師転職】僕が今の病院を転職先に選んだ、2つの決め手

 

転職先決定

転職先を決断したら、エージェントに報告します。

エージェントは転職先の病院と、内定が出ていた他の病院にそれぞれ連絡をしてくれます。

医師側は、(面談時に通さなかった)他社のエージェントに転職先が決まったことを伝えます。

その後エージェントが契約内容を取りまとめ、契約書を作成します。病院と医師双方がサインをして、契約は完了です。

契約後は、エージェントを通さず、医師と病院で直接連絡をとって入職の準備を進めていきます。

健康診断や説明を受けるため、一度は病院に足を運ぶことになります。

ここでのポイント

病院側と合意したことは、細かな内容も契約書に盛り込んでもらえると安心です。

 

退局を告げる

 

医局に属している人は、ここで退局を告げるという、転職活動の大きな山場を迎えることになります。非常に気が重い時間ですね。

 

スムーズに医局を辞められる条件

話が前後しますが、医局をスムーズに辞めようと思うと、時間をかけた入念な準備が必要になります。

心がけたいことはこちらです。

・早めに伝える
・納得されやすい理由を伝える
・十分に医局に貢献する
・医局が困らないタイミングで辞める

 

ただこれらを全て満たすタイミングを測るのは非常に難しく、またすべて満たしたとしてもスムーズに辞められる保証はありません。

結局は医局上層部、特に教授の考え方次第です。

 

スムーズに辞められればそれは素晴らしいことです。

ただスムーズに辞めるために、健康を損なってしまったり、人生を大きく曲げてしまうのはバランスが悪いとも思います。

 

詳しくはこちら
医局を円満に辞める条件
医局を円満に辞める方法と、もう一つ知っておいてほしいこと

 

退局手順

教授に退局を告げる、というのが一般的です。

なかなか急には切り出しにくいと思いますので、メールでアポイントメントをとるのがいいのではないでしょうか。

退局を告げる当日までに、

・絶対に辞めるのか、話し合いの余地があるのか、心を決めておくこと
・転職の内定をもらっておくこと

を強くおすすめします。

教授や医局長は、退局希望者との話し合いにも慣れており、引き止めも熟練の技です。

 

僕自身、引き止めには応じなかったものの、これを痛感しました。

 

引き止めに応じること自体は、悪いことではありません。ただその場の雰囲気で、自分の本心と違う方向に流れるのは、いいことではないと思います。

また残念ながら、転職を妨害するようなことを言われることもあります。

自分の希望に沿った選択をするため、そして自分の身を守るために、先に内定はもらっておいたほうが良いです。

ここでのポイント

退局を告げる場で、医局を悪く言うのは避けましょう。

自分のことを悪く思っていなかった他の医局員にも、悪い印象を与えてしまいます。

アポイントメントメールの文例など、より詳しい退局手順は下の記事にまとめています。

 

詳しくはこちら
切り出し方と注意点
【退局挨拶】医局を辞めるときの、切り出し方と注意点

 

退職まで

次年度の人事に配慮をして、退局/転職を医局や職場に告げた場合、半年程度は退職までに時間があることになります。

その間どうなるかは、周囲との関係性次第です。前々から上司や同僚に悩みを相談していれば、理解が得られ、ギクシャクしにくいのではないかと思います。

また現在の職場が関連病院であるほうが大学病院でいるよりも、この期間を楽に過ごせます(こればかりは選べませんが)。

 

入職~アフターフォロー

 

契約書を交わした後は、エージェントは通さず、直接病院と連絡を取り合いながら準備を進めていくことになります。

ただエージェントも完全にノータッチというわけではなく、入職前後に「困っていることはないか」「契約と異なることはないか」と気にかけてくれます。

入職後すぐに辞めてしまうと、

・エージェント会社としての信頼を失う
・辞めるまでの期間によっては、報酬の一部を病院に返金しなくてはならない

という事情で、エージェントも困るため、アフターフォローはかなり充実しています。

(困ったことがあれば)状況に応じて、改善を行うことができるケースもありますので、お気軽に連絡を

と、心強いメールをいただきました。

僕自身は困ったことはなかったため、「元気です」くらいの返事をしていました。

 

まとめ

転職エージェントに登録してから、新しい病院に入職するまでの流れを解説しました。

この記事で、医師転職のほぼすべての行程が網羅できていると思います

心情面に関しては、あくまで僕個人が感じたものですが、共通する点も多いのではないでしょうか。

長い記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

このブログが転職活動の、そして人生を良くするお役に立ちましたら幸いです。

 

幸運を祈ります。

 

このブログおすすめの転職エージェント

エムスリーキャリアエージェント

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医師転職ドットコム

 

下の記事では、転職をするまでに時間がある、あるいは迷っている人に向けて、徐々に進めておきたい準備について解説しています。医局に属していない人にも、役に立つ内容になっています。

医師の転職準備
医局を辞めたいと思ったら 医師の転職準備9選

 

反対に転職を急いでおられる方は、こちらの記事を参考にしてください。

常勤医転職最短1か月半
【常勤医師転職】転職先が決まるまでの期間は最短で1ヶ月半

 

転職エージェントを使うかどうか迷っている方は、こちらの記事をどうぞ。

エージェントメリットデメリット
【医師転職】転職エージェントを使うメリット・デメリット
転職エージェントとサイト
転職エージェントと転職サイトの違い知っていますか【医師転職】

 

最後は、僕自身が転職後に変わったこと、変わらなかったことを書いた記事です。実際に転職をした未来を、少し想像できると思います。

医師転職の「その後」
【医師転職のその後】退局/転職で変わったこと、変わらないこと

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