こんにちは、コアライ ミナトです。勤務医として働く傍ら、医師のキャリアに関するブログを書いています。
「副業・事業」というのはこのブログのテーマの1つで、関連する記事数も増えてきましたので、今回はそれらをまとめてみました。
・漠然と副業に興味がある
・やってみたい副業の構想がある
こんな医師に向けて、副業を具体的な形にするまでのステップを解説しています。

STEP 1:副業をすることを決める
副業、流行ってますよね。政府が副業を推奨したり、ビジネス系インフルエンサーがノウハウを公開したりといったことがきっかけとなり、副業人口は2018年頃を境に爆発的に増えました。
医師が副業に興味を持つ一番の要因は、「将来への不安」ですね。超安定職といわれる医師ですが、少子高齢化や経済停滞の煽りを受け「今後は稼げなくなるのではないか」と不安を感じる医師も多いのでしょう。
また「体力的・精神的にハードな医師の仕事を生涯続けるということに、疑問を感じるようになったから」というのもあると思われます。

ただ実際に行動をする人はごく一部。なんとなく面倒だったり、怖かったりで足踏みしてしまうんですよね。
そんなわけで副業をするための第一歩は「メリット・デメリットを把握し、副業をすることを決心する」です。
副業のメリット
・収入が増える
・自分に合う収入形態を選べる
(常勤・アルバイト・歩合制・起業)
・医師以外の仕事でも稼げたという満足感が得られる
・知識・経験・人脈が得られる
・本業の魅力を再発見できる
「シンプルに収入が増える」というだけではなく、時給制や歩合制などを織り交ぜることでモチベーションが保ちやすくなります。また副業の経験は、間違いなく本業にも良い影響を与えるでしょう。
副業のデメリット
・時間と体力を使う
・失敗する可能性がある
ただでさえハードな医師の仕事。副業によって、時間や体力がさらに削られてしまうというデメリットは避けられません。このため副業の業種選定や、本業の仕事量調整などの工夫は必須となります。
こちらの記事では、副業のメリット・デメリットについて、より詳しく解説しています。
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医師が副業をするメリット・デメリットを解説!【心を決めよう】
STEP 2:副業ができる環境を作る【禁止される状況】
副業をするための次のステップは、「副業ができる環境を手に入れる」です。どれだけ計画を練っても、副業禁止であったり、時間が取れなかったりしたら意味がないですよね。
公的病院・大学病院の多くは、それぞれ独立行政法人・国立(公立)大学法人の形をとっており、職員のほとんどは公務員ではありません。
公的病院・国公立大学病院の医師の副業を、一律で禁止するような法律はないわけです。ただ病院ごとの副業規定の確認は必要で、こちらが問題となることはあります。

民間病院では副業を禁止する法律はなく、副業への理解がある病院が多い印象です。ただし研修医の副業は、どんな病院であっても明確に禁止されています(アルバイトも事業所得も)。
また所属している医局によっては、独自の副業規定があったり急な異動があったりと、副業では不利になりやすいため対策が必要です。
副業をするための環境作りの詳細は、こちらの記事で解説しています。
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【副業禁止?】医師が副業・アルバイトをするための環境作りについて解説
STEP 3:業種を選ぶ【おすすめの副業】
続いては、「何をするかを決める」ステップです。実際に多くの医師が行っている副業は、こちら。
データ引用元:@DIMEホームページ
圧倒的に、非常勤勤務=医師としてのアルバイトをしている人が多いです。人気の理由は、こんな感じでしょうか。
・時給10000円~と、高給
・本業の知識・経験が活かせる(準備に時間がかからない)
・再現性をもって、稼げる
・初期費用がかからず、損をする可能性が低い

次に投資系が続き、それ以外の事業はちらほらみられる程度といったところですね。アルバイトを基準に、「より稼げそうな業種はあるか」「よりやってみたい仕事はあるか」と考えていくことになるでしょう。
業種を選ぶときのポイントは、以下の5点。
・低コストで始められるか(費用・準備時間・勉強時間など)
・自分ならではの強みを活かせるか(参入障壁)
・副業ならではの強みを活かせるか
・オンラインでできるか
・楽しくできるか
業種選びの考え方については、こちらの記事で解説しています。
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【医師の副業】初心者におすすめの副業はこれ!業種ごとの特徴と選び方を解説
STEP 4:失敗例を知る【おすすめしない副業】
業種を選び、準備を進めていくにあたって、「失敗例」を知っておくことは意味があります。自身の経験や周囲の副業医師をみていてわかった、よくある失敗は以下の5つです。
・お金を投入しすぎる
・時間・体力を投入しすぎる
・知識や経験の少ない分野に手を出す
・初めからコスパを求めてしまう
・情報商材に頼る
医師をしていると、どうしてもビジネスの知識が不足します。勉強したつもりになっていても、理解が間違っていたり、思いも寄らない落とし穴があったりすることもあるでしょう。
にもかかわらず、金銭には余裕があり、「頑張ればこれくらいの作業はできる」という考えにもなりやすいので、経験に見合わないリスクをとってしまうのですよね。

具体的な失敗例や、失敗を避ける考え方は、こちらの記事でまとめています。
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医師の副業失敗パターン5選と、その対策【おすすめできない副業】
STEP 5:税金・法律を理解する
税金や法律についての理解しておくことは、「どう稼ぐか」と同じくらい重要です。

最低限知っておくべき内容
・所得税
・住民税
・社会保険料
・給与所得
・雑所得
・事業所得
・経費
・確定申告
要点を簡単にまとめると、こんな感じ。
・税金は課税所得で決まる
・課税所得=収入-必要経費-所得控除
・一般的な医師の場合、副業収入の約40~50 %が税金となる
・経費や控除によって節税ができることも
・医師のアルバイトは給与所得になる
・本業の傍らに行うような医師の副業は、雑所得となることが多い
・所得があれば確定申告を
副業に関わる税金や法律については、こちらの記事で詳しくまとめています。
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副業をする医師が知っておくべき税金の話【最低限これだけは】
STEP 6:ツール・サービスを準備する
何の副業をするかが決まり、時間の確保など環境作りが進んできたら、必要なツールや物品を揃えていくことになります。
副業でよく使われるものは、以下の通り。準備物のチェックリストとして使ってください。
おすすめツール
・仕事探し
医師転職エージェント、クラウドソーシングサイト、SNS
・ネットショップ
モール型、ASP型
・ネット広告
Googleアドセンス、アフィリエイトASP
・オフィス関連
メール、オンラインストレージ、バーチャルオフィス
・ウェブ上の拠点作成
無料ブログ、WordPress、Linktree、フリー画像サイト、デザイン作成ツール
・経理・財務
銀行口座、クレジットカード、クラウド型会計ソフト、税理士
これらをうまく使うことで、時間とお金が節約できます。小さな事業であれば、初めの1年で10万円もかからないことも。
ツール・サービスの具体的な選び方や使い方は、こちらの記事でまとめています。
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医師の副業・事業に役立つツール・サービス14選【アルバイト・在宅ワークを中心に】
また副業をする人に限った内容ではありませんが、時短につながるおすすめのサービスはこちらの記事でまとめています。お金はかかってしまいますが、時間単価の高い方であればプラスになるかもしれません。
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忙しい医師におすすめの時短サービス【5種類、13選】
STEP 7:実行する!
準備ができたら、いよいよ「実行する」段階です。どれだけ綿密に計画を立て、シミュレーションを行っても、それは想像上のことでしかありません。実際に副業を始めてみると、思いもよらない出来事がたくさん起こります(良いことも悪いことも)。
結局のところ、「体験をもとに、走りながら勉強する」しかないわけですね。
・初めのうちは、できる限りコストとリスクを抑える。
・規則や時間など、副業ができる環境を整える。
・最低限の税金や法律の知識を持っておく。
・他人からもらった(買った)ノウハウではなく、自分が理解できる範囲のことをする。
これらのポイントを外さない限り、大きな問題になる可能性は低いです。小さくても、一歩を踏み出してみてください。
まとめ
医師が副業・事業を始めるまでのステップについて解説しました。
7つのステップ
- 副業をすることを決める
- 副業ができる環境を作る
- 業種を選ぶ
- 失敗例を知る
- 税金・法律を理解する
- ツール・サービスを準備する
- 実行する
さて今回は以上です。このブログでは、今後も副業など医師のキャリアに関連する情報を発信していきます。今後とも、よろしくお願いいたします。