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転職 医局に入った後

医局を辞め、転職をして1年。分かったこと、感じたことをまとめてみた【9選】

2022年4月29日

転職をして1年

 

こんにちは、コアライ ミナトです。

普段このブログでは、転職活動の流れ医師向けサービスを展開している企業への取材など、直接役に立つような情報発信を行なっています。

ただ今回は転職をして1年の節目ということで、今自分が感じていることをまとめてみたいと思います。

 

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医局を辞めた経緯と現状

 

退局の経緯

医師歴は約10年、その大半を医局員として過ごしてきました。医局人事に乗りつつ、専門医資格や博士号などを一通り取得するという、ごく一般的な医局員でした。

転職前の労働時間は「医師全体の中央値くらい」で、特別ブラックだったというわけではありません。

 

転職を決断した理由は2つ。

1つ目は「人事」です。大きな医局だったので、人事はそこそこ厳しかったです。また「異動をさせやすい」と判断されたためか、周囲と比べても頻度は高かったように思います。

2つ目は、「専門性や適性と逆のポストに就くことになったから」です。仕事である以上、必ず希望するポストに就けるわけではありませんよね。ただ医局側としても「期待はしていないけど、とりあえず埋めないといけないポストだから」という温度感でした。

そんなわけで「この先あまり良いことなさそう」と判断して、転職をしました。

 

ある程度は医局のためにも働いたし、かといって搾取されたと嘆くほど長くは在籍しなかったというイメージでしょうか。

 

現状

続いては転職後の話です。都市部から20分くらいの急性期病院で、フルタイム常勤医として働いています。30代前半であり、しっかり働きたいので、仕事内容は医局員時代と似たものを選びました。

「専門性を活かして働きたい」「便利な土地に住みたい」「副業OK」などいろいろと希望を通したため、常勤先からの給料は医局員時代とあまり変わらない水準となりました。

「転職をすれば給料が増える!」というイメージがありましたが、「こだわり」が多いと爆増は期待しにくいかも知れません。

ただ時間外労働が激減したので、アルバイトを始めることで年収はかなり良くなりました。

 

この1年感じたこと、分かったこと

 

こうして医局を離れ1年間働いてみて、感じたことをまとめます。進路に迷っている方の参考になればと思います。

 

① 医局を辞めても生きていける

「医局を辞めても生きていけます」。

最近では常識の様になっていますが、僕の結論も同じです。「生きていける」という消極的な表現ではなく、日々の仕事は医局員時代とあまり変わりません。

「医局の後ろ盾」なんて言葉がありますが、いまいち効果のわからない盾ですよね。医局を辞めてもポストはありますし、日本の正社員は法律によって守られていて、簡単には解雇できません。医局人事で退職扱いとなる可能性のほうが高いです。

万が一大きなミスをしたとき「医局員だから許してもらえる」というのも、ちょっと想像がしにくいです。

 

転職前は、「医局の後ろ盾がなくなったら、全て1人でできないといけない」「役に立たないと圧力をかけられたり、解雇されたりする」というイメージがあったのですが、そんなことはありません。考えてみれば当然なのですが、病院も同僚も味方です。

医局員のような「いつかは人事で去っていく医師」ではないので、むしろ丁重に、優しく接してもらっています。

 

② 労働時間は仕事量に比例しない

・成長には、多くの症例を経験することが不可欠
・多くの仕事をこなすと、労働時間が長くなる

これは間違いではありません。一方で「労働時間は仕事量に比例しない」というのも、事実です。

 

・なんとなく遅くまで働く雰囲気
・時間外のカンファレンス
・不便なローカルルール
・医局行事の準備
・誰かの穴埋め

こんなものに、多くの時間や労力を取られてはいないでしょうか。長時間残業の原因は、「仕事量が半分、雰囲気やローカルルールが半分」だと感じています。

 

いわゆるメジャー科であっても若手から部長まで、ちょくちょく定時に帰るような病院に転職をして得た教訓ですね。

 

③ 世の中には「おいしい仕事」がある

「医師の世界には、驚くほど条件のいい仕事がある」というのも、身を持って感じたことです。

「常勤医の給料は約5000円/時間、アルバイトで約10000円/時間」というのが一般論です。ただ、

・自分でポストを開拓する
・専門性や信頼性といった価値を上乗せする

うまくこういった事ができれば、より多くの収入を得ることができます。

 

今やっているバイトは30000円~35000円/時間くらい。世の中にはもっと上がありそう…

 

「勤務医って、激務の割には給料が高くない」とぼやいている医師の中には、こっそりおいしいバイトで辻褄を合わせている人もいると、今になってわかります。それを体感せずに、「勤務医なんて…専門性なんて…」というのはもったいないように思います。

楽しい仕事、収入のいい仕事、将来に繋がる仕事。これらを心地よい比率でブレンドしていくことが、長く安定して働くポイントなのでしょうね。

 

⑤ 「医局フリーの専門技術持ち」には需要がある

医局を辞めてから、常勤・非常勤ともに、ちょこちょこお誘いを頂くようになりました。仕事が選べるようになれば、当然待遇は上がります。

といっても平均的な30代医師ですし、専門領域も世にいう「めちゃ儲かるスキル」というわけではありません。「医局のしがらみがなく、フットワークが軽い専門技術持ちは、需要がある」ということだと思います。

バイトが期待されることは「きっちり仕事をすること」なので、有名でなくても、仕事が次の仕事をもってきてくれることもあります。

 

職探しという面では、医局を辞めると「関連病院で働けなくなる」「コネクションが減る」というデメリットがあります。ただ医局フリーというのは、強みにもなるようです。

過剰に不安になる必要はないですよ。

 

また「専門性を活かすこと」と「QOL」の両立はできると感じています。ある程度分野は選ぶ必要がありますが、「○○科でないと無理」というほど狭き門ではありません。

「広く仕事をこなすけど、○○(専門領域)については特にお役に立てます」という姿勢でいると、うまくいく気がします。

 

⑥ 世知辛い現実もある

ここからは、ちょっと世知辛い現実を解説していきます。

まず上で書いたようなバイトは、条件が良い反面、不安定です。この1年に限っても、身の回りには「バイトを切られた」医師が複数います。僕自身もいずれ経験すると思います。

「理由もなく解雇された」と嘆いている医師もいますが、そもそも理由なく解雇されるのがバイトです。医局に斡旋されたものよりは、少し解雇されやすいかもしれません。

 

また医局を辞めた後、職場を点々としている元同僚もいます。うまく馴染めず、自主退職ということのようです。「とにかく医局を辞めると幸せになれる」という考えは危険です。

どんな職場にも良い点・悪い点があります。大きな不満があって辞めるのは悪いことではありませんが、転職には手間がかかりますし、回数が増えていくとネガティブなイメージがついてしまいます。

自由だからこそ、きちんと軸足を据えること、ある程度の妥協をすること、リスク分散をすることを心がけたいものです。

 

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⑦ 知識や技術は劣化する

医局を辞めると、「自然に新しい知識や人に触れる機会」は減ってしまいます。また使わなくなった技術は劣化していきます。

これは日々の勉強や学会、近隣の医師たちとの勉強会など、努力と工夫によってある程度維持することができます。ただこのまま長い時間が経過したとき、あるいは治療などで大転換があったとき、どう対応していくかは今後の課題です。

長期で考えると、大学病院やそれに準ずる大病院での「学び直し期間」は必要になるかもと考えています。そういった環境で、週1回くらいお手伝いをさせていただくといったことは、模索していくつもりです。

 

⑧ 組織は変化していく

所属していた医局は、ちょっとした崩壊を起こしているようです。ニュースになるほどの急激なものではありませんが、かつての上層部の多くが去り、人事などの統制が取れないまま縮小していっているとのこと。

昔は活気があって人も増えていたのですが。ある時からズルズルと…辞めたとはいえ、寂しい気持ちはあります。

 

そんな経験から「どんな組織も必ず変化していく」ということを、常に意識するようになりました。共感できる組織のために働くというのは幸せなことですが、依存してしまうのは危険です。

医局も、医局外の病院も、条件の良いアルバイトもいずれは変わっていくという前提で、柔軟に生きていきたいものです。

 

⑨ 自由な選択は幸福度を上げる

この1年間を総括してきましたが、「自由な選択ができるようになった」というのが最も価値のある変化だと感じています。実際のところ、常勤先の給料も仕事内容も、僕自身の能力も大きな変化はありません。

しかし自由に選択できるようになったことで、新しい仕事をいただけるようになり、その中から選択をすることで待遇が良くなりました。社会に貢献しつつ、自分の成長につながる時間の使い方を選ぶこともできます。どこに住むか、子供の教育をどうするかなど、プライベートの自由も手にしました。

「どこかの医局から声がかかれば、今の立場のままお手伝いするのもあり」という心境にすら、なっています。

 

つまり「何を手にするか」よりも、「自分の意志で選ぶ」ということが人生の幸福度を上げる要因だと考えています。

 

まとめ

医局を辞め、転職をしてからの1年についてまとめました。

ポイント

  • 医局を辞めても生きていける
  • 労働時間は仕事量に比例しない
  • 世の中には、おいしい仕事がある
  • 医局フリーの専門技術持ちには需要がある
  • 世知辛い現実もある
  • 知識や技術は劣化する
  • 組織は変化していく
  • 自由な選択は幸福度を上げる

 

「こんなに悩んで、しんどい転職活動をして、未来でちゃんと幸せになれるのだろうか」

1年前の僕はこんなことばかり考えていました。よく似た心境の方も、おられるのではないしょうか。

これに対する僕の答えはこんなかんじ。

・どう変化するかは分からないけれど、自分の意思で選択できるようになる。
・自由に選択できることは、それ自体に価値がある。

 

とはいえ、まだたったの1年。この先もいろいろなことがあるのでしょう。さて、今回は以上です。

 

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