今回はこんな悩みについてです。
この記事を読むと分かること
- 自分のなかで、退局することを決心する方法
- 医局の引き止めが強くても、仕事をみつける方法
- 医局の引き止めに応じない方法
- 医局から圧力をかけられたときの対処法
これ自体は、あって当然だとは思うのですが、あまりに強すぎるのは問題です。
実際、昔ながらの医局や人手不足の医局では、退局希望者に圧力をかけるようなところが、残念ながら未だにあります。
そんなときの具体的な対処法、考え方について解説していきます。
まず辞められるということを知る
まず自身の中で、「退職・転職をする権利がある」ということをはっきりさせることが第一歩です。
労働者が退職・転職することは自由で、それを妨害するような行為は許されていません(転職候補先へ悪い情報を流す、転職活動をするための休みを取らせない、退職を認めないなど)。
何年も「お礼奉公」をする必要はなく、14日前までに退職を申し出れば辞めることができます。
自分の中で整理をつける
一番の障壁は自分の心
医局を辞めにくい原因として、確かに医局からの明確な圧力や妨害という場合もあります。
ただ実際は、「自分の中の不安や迷いを突かれて、決心がつかない」という状況の方が多いように感じます。
よくある不安や葛藤は、こんなものでしょうか。
・まだ未熟だけど、大丈夫だろうか。
・転職先が良くない職場だったらどうしよう。
・医局の関連病院以外にも、学べる環境はあるだろうか。
・自分は恩知らずではないか。
これらに対して、自分の中での答えを出しておくことが重要です。実際に医局を辞めた僕なりの答えを、下の記事にまとめています。
医局を辞めるときの9つの不安/葛藤と、その乗り越え方
医局を辞めて後悔しないためにできる具体的な行動は、下の記事にまとめています。
【医局を辞めた後】よくある後悔と後悔しないためにできる11のこと
引き伸ばしに対する考え方
「もう少しだけ医局にとどまって、仕事をしてほしい」
こんなことを言われる人も多いでしょう。
実際、引き伸ばしに応じた医局の先輩も何人かいました。それを間近でみた感想として、
「いずれ辞める人」として扱われるため、お礼奉公という名目でシビアな人事や仕事の割り振りをされることが実際ありますし、転職候補への圧力にも繋がりかねません。
「引き止め、引き伸ばしに応じない決心」をするまでは、そもそも退局をほのめかしたりしないことをおすすめします。
お世話になった人に「あと少しだけ」と頼まれて、揺らぐ気持ちは本当によくわかりますが…
味方になってくれる人を増やす
辞めにくい医局を辞めるとなると、気苦労も多いはずです。そのため、味方になってくれる人、アドバイスをくれる人をみつけておくこともおすすめです。
一番は家族でしょうか。医局を辞めて転職をすれば、家族の生活も変わる可能性があるので、きちんと話し合っておくことは重要です。
また退局希望者が定期的に出るような医局であれば、事情に理解を示してくれたり、味方になってくれる先輩や同僚も多いのではないでしょうか。こういった存在も、いざというときには非常にありがたいです。
ただ医局の人に相談する場合は、「教授や医局長など、医局の上層部に話が伝わらないように」という注意は必要です。
転職エージェントを使う
医局人事以外で職場を探す場合、
・ホームページなどで募集されている病院に、自分で連絡を取る
・コネクションを使う
・転職エージェントを利用する
という方法がありますが、医局からの圧力が強い場合は、エージェントを利用するメリットが特に大きいと思います。
具体的なメリットは、下記の通り。
・匿名で転職活動ができる
・内定を得たうえで、退局を伝えられる
・相談にのってもらえる
匿名で転職活動ができる
転職エージェントが候補病院をピックアップする際には、名前や所属先は伏せて、おおまかな経歴などで問い合わせ・交渉をしてくれます。
つまり面接に足を運ぶ直前まで、転職活動をしていることを隠しておけます。
ちなみに医師の転職の場合は、基本的に病院見学と就職面接が合わせて一回の訪問ですむため、何度も足を運ぶ必要はありません。
こうして立場をオープンにしてから内定が出るまでの時間を、かなり短くすることができます。「早い段階で医局に知られてしまう」「妨害をされてしまう」という可能性を下げることができますよ。
内定を保持して退局を伝えられる
こうして内定を得たうえで、退局を伝えることができます。
妨害もされにくくなりますし、内定によって「自分が本来、手にできるはずの待遇」が分かっていたら、引き止めに揺らいでしまう可能性も減りますよね。
また多くの求人を検討する過程で、「良い求人だと思っていたのに、他の人に先を越された」という経験をするかもしれません。こうして手にした内定の価値が理解できると、より強い決心につながるのではないでしょうか。
【退局挨拶】医局を辞めるときの、切り出し方と注意点
相談にのってもらえる
医局を辞めるか、転職するかを迷っているようなときには、分からないことや不安なことも多いはずです。
エージェントには、こういった相談にものってもらえます。
など。
もちろん「エージェントは転職させるのが仕事」ではありますが、それでも話を聞いてくれる専門家の存在は、ありがたいですよ。
実際、僕の担当者さんは「転職直前まで進んだものの、医局を辞めさせてもらえなかった医師」を担当したこともあったそうです。
いざとなったら専門家に相談を
実際ほとんどの医局は、軽い引き止めや嫌味を言われる程度で、すんなり辞めることができるようです。
ただ本当に具体的な圧力や妨害があるような場合は、専門家(労働基準監督署や弁護士)に相談することをおすすめします。
弁護士さんが行っている、退局代理.comというサービスもあります。
医師専門の退職代行サービス【退局代理.com】を直接取材~詳細・メリット・評判~
穏便に済ませたい気持ちもよくわかりますが、泣き寝入りをして、
・せっかくの内定を捨てる
・遠方で働くことになる
・転職後の仕事でも妨害をされる
などということになってしまうと、その後の人生を通しての損なので、きちんと対応をしたほうがいいでしょう。
まとめ
医局を辞めさせてもらえない、引き止めが強すぎるときの対策について解説しました。
ポイント
- 必ず辞められることを知る
- 自分の中で整理をつけ、決心する
- 身の回りの人に相談する(医局にはバレないように)
- 転職エージェントを利用する
- いざとなれば、専門家を頼る
世の中には「円満に医局を辞めるための方法」が溢れています。それが望ましいのはもちろんですが、それは双方が尊重しあえて、初めて実現するものです。
自分として、できるだけの心遣いをしたら、「後は割り切って考える」というのがポイントではないかと思います。
さて、今回は以上です。
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