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【医師と子育て】改正児童手当法の医師世帯への影響

2021年5月28日

改正児童手当法の 医師世帯への影響

 

2021年5月に改正児童手当法が成立し、高所得世帯は児童手当をもらえないことになりました。

これは、少子高齢化対策が叫ばれる昨今において、子育て世代への支援の一部を打ち切るということであり、反対意見も多くあります。

特に、子育てをする年代で高所得世帯になりがちな医師には影響があるため、

SNS上でも

・これは医師を狙いに来ている
・もともと多くの税金を払っているのに...
・ますます少子化になる

といった不満がみられました。

今回の記事では、改正児童手当法について、医師家庭への影響も含めて解説していきたいと思います。

 

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これまでの児童手当について

 

そもそも児童手当とは、公式には下記のとおりです。

 

児童手当は、子ども・子育て支援の適切な実施を図るため、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭等における生活の安定に寄与するとともに、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的としています。0歳から中学校卒業までの児童を養育している方に支給されます。

内閣府HPより引用:

 

支給額
児童の年齢児童手当の額(一人あたり月額)
3歳未満  一律15,000円
3歳以上小学校修了前10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生一律10,000円

 

中学生以下の子どもを育てている家庭に対して国がお金を出しますよ、ということですね。

ただし収入が高い家庭は上記の通りの金額はもらえず(所得制限)、世帯主の年収が約960万円を超える世帯は、子ども1人につき月5000円に減額されるというものでした(特例給付)

ここでのポイントは「世帯主の年収が」というところです。これは夫婦の高い方一人の年収だけでそれを超えればという意味であり、共働きで960万円を超えても減額はされません。

もともと一人で高額を稼ぐ世帯には、厳しい制度だったわけです。

 

変更点について

 

今回2021年5月の改正児童手当法により、世帯主の年収が1200万円以上の場合は特例給付(子供1人につき5000円)がなくなり児童手当がもらえないことになりました。

この変更は2022年10月から実施されます。

 

医師への影響は

 

この度児童手当の特例給付がなくなったことで、医師家庭にどの程度の影響があるのかみていきましょう。

 

勤務医が年収1200万円に届くのは

世代ごとにみたとき、勤務医の平均年収が1200万円に届くのは40代からという報告が多いです。平均よりかなり多く稼ぐ30代と、平均以上の40代勤務医に影響があるというイメージでしょうか。

このころに中学生以下の子供を育てている場合に、給付がカットされることになります。

 

金額としては大きいわけではないけれど

児童手当は非課税であり、特例給付があったこれまでは子供1人あたり5000円がそのままもらえていました。これがなくなったというわけです。子供2人だと月10000円です。

ちなみにこのカット分を、働いて補おうとするとどうなるでしょうか。

勤務医の給料の相場は約5000円/時間(勤務先によって差は大きいですが)と言われています。

給料には累進課税で税金がかかるため、それを考慮します。

年収1200万円の手取りは約850万円、年収1300万円の手取りは約910万円なので、年収が100万円増えると、手取りが60万円増えることになります。

別の言い方をすると、年収1200万円を超えた部分に関しては、額面の60 %しか手元に残らないというわけです。

つまり手取りを10000円(特例給付2人分)増やそうと思うと、16666円を稼ぐ必要があります。

よって子供2人世帯の場合は、月10000円減額=勤務医の労働約3時間分の改悪ということになります。

微妙に嫌...

 

医師が狙い撃ちにされている?

 

今回の改正で、子育て中かつ年収1200万円(一人で)の家庭が給付カットという影響を受けます。

現在日本において第一子出産年齢の平均は31歳頃、子供手当の対象は中学生までなので、おおよそ30代、40代がこの制度の対象となります。

この年代で、年収1200万円に届く人はどういう人でしょうか。

職種別でみた平均年収ランキングでは、1位パイロット、2位医師、3位大学教授、4位大学准教授、5位記者...となっています。そしてこのうち40代で平均1200万円に届くのは、医師とパイロットだけのようです。

もちろんどの職種にも大きく稼いでいる人はいます。出産年齢も関係してくるでしょう。

ただ「狙い撃ちされている」つまりコンスタントに子育て時期に1200万円を超える職種という意味では、確かに医師とパイロットと言わざるを得ないかなと思います。

パイロット...仲間...

 

まとめ

改正児童手当法の変更点と、この記事の内容をまとめると、

・年収1200万円(一人で)の家庭への、子供1人につき5000円/月の支給を取りやめる
・勤務医の平均年収が1200万円を超えるのは、40代頃から
・職種という意味では、この変更で影響をうけやすいのは医師とパイロット

 

・法律を変えてまで、これだけ分を削りに来たと思うと地味に嫌だなぁ
・この変更で、生活が大きく変化するわけではないけどね

というのが、僕の感想です。

イライラしても仕方がないですね。

 

政府はこの財源を使って、待機児童問題の解消、保育の受け皿確保を目指すそうです。

この政策を通して、医師を含めた高額所得世帯の負担が、少子高齢化の改善に繋がることを祈るばかりです。

今回は以上です。

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