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転科

医師が転科をする理由と、うまくいく人の特徴

2021年5月31日

転科について徹底解説

 

今の仕事が自分に合っていないと感じており、転科を考えています。ただ転科先でうまくいくか不安で、迷っています。
こんな悩みに答えます。

 

今回のテーマは「転科」です。

偶然ではありますが、僕はこれまでに転科を経験した医師と仕事をする機会が多くありました。

昔に転科してきた方から指導を受けたこともありますし、僕が指導をした後輩の中にもいました。

転科をした人の中には、「うまくいっている」「周囲に頼られている」医師もいましたし、そうでないと感じてしまう医師もいました。

この記事を読むと分かること

  • よく聞く転科理由
  • 転科がうまくいく人の特徴
  • 転科の失敗例
  • 転科の方法

では、いきましょう!

 

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転科する理由

 

転科をした医師から多く聞かれる理由をまとめました。いずれか一つというよりは、複数の理由があってという人が多いようです。

 

転科先の科に興味のあった

学生、研修医時代から興味がある科のうちの一つで、一度は別の道に進んだけれども、「やっぱりこっちがやりたくなった」という動機が最も多く聞かれます。

また普段の仕事の一部としてその科に接するうちに、興味が湧いてという場合もあるようです。そもそも志望科はA科と決めていたけど、経験を積むためにB科を経由した、というキャリアもあります。

いずれにせよ、「興味がある」「仕事が楽しい」という原動力は、仕事をしていく上で重要です。

これを理由の一つとして上げる人が大半です。

 

現在の仕事がうまく行かない

現在の仕事がうまくいっていない、あるいは向いていないと感じるので、環境を変えてリスタートしたいという動機です。

確かに科によって仕事内容に特色があり、向き不向きの要素はあります。

自ら転科に踏み切る場合もありますし、周囲に勧められてという場合もあるようです。

 

働き方を変えたい/収入を上げたい

科によって、仕事内容だけでなく、仕事時間や必要とされる能力が異なります。

現状、仕事自体はうまく回っているけれども、働き方が自分に合っていない、あるいは家庭の事情などで働き方を変えたいと考える医師は多いでしょう。

また科によって、望める収入額が大きく変わってくるのも事実です。自由診療、開業医、アルバイト(フリーランス)医師、あるいはクリニック勤務医の収入が多く、公的な大規模病院の勤務医の収入が少ないのが現状です。

また同じ勤務医であっても、本業の病院で残業をするより、完全フリーな時間を得てアルバイトをしたほうが時間単価は高くなります。

働き方や収入も、人生を考える上で重要な要素です。

 

科ごとの平均労働時間

参考までに、各科の平均労働時間のデータを貼っておきます。全科の平均勤務時間を1とした時、それぞれの科の平均勤務時間がどれくらいかを示した表です。

診療科内科小児皮膚精神外科整形
平均比0.991.010.850.911.141.00
診療科産婦眼科耳鼻泌尿脳外放射
平均比1.040.850.891.091.130.99
診療科麻酔病理臨検救急形成リハ
平均比1.011.060.951.211.020.92

引用元:医療従事者の需給に関する検討会 第28回 医師需給分科会 参考資料5

この数値は、外来や入院などの診療時間、教育や研究などの診療外時間、当直などの待機時間を含めて計算されています。オンコールの待機時間は含められていません。

あくまで平均値で、職場ごとの差は大きいですが、数値が低い科は勤務時間が短い「傾向」があるようです。

 

転科がうまくいく人の特徴

※この記事での「転科」「うまくいく」の定義

この記事での「転科」は、もともとの科との共通点が少ない、比較的大きな転科を意図しています。

「うまくいく」は、元の科に戻ることなく、転科先で一通りの業務を自分でこなせるということを意図しています。

 

ではみていきましょう。

 

医師としての業務をこなせていた

先程も書いたとおり、科によって仕事内容や働き方は異なります。

ただ「医師としての適性」というのは、多くの科で共通するものではないかとも感じています。

具体的には、

・基礎となる医学知識
・仕事や勉強に対する姿勢
・患者さんとの接し方
・医師や他の医療職との接し方

などです。

そのため、「働き方や仕事内容が自分に合わず、つらい。継続していくのは難しい」と思っていても、日々の業務はこなせている医師であれば新たな科に変わってもうまくやれていると感じます。

むしろ自分の肌にあった働き方に変えることで、大きく飛躍しているようにもみえます。

逆に、「現状医師として日々うまく行っていない」「周りに転科をすすめられる」場合は、苦労をする場合が多いようです。

 

下積みから始める覚悟がある

大きく専門分野を変える場合、知識や経験など積み上げたものがある程度リセットとなり、それに伴い医師としてのキャリアや地位も一旦さがることになります。

仮に、「仕事時間の短い、自分の裁量で働ける、お金が儲かる」科に変わったとしたとしても、初めからそうであるとは限りません。

どうしても下積み期というのは必要になってきます。

もう一度下積みから始めようと覚悟を決めて転科をしている人は、転科先に定着できる可能性が高いように感じます。

 

転科の失敗例

 

転科の失敗例は、下記の通りです。

・転科先に馴染めず、元の科に戻る
・独り立ちできず、転科先で助けを借りながら働いている

 

短期的なコストパフォーマンスを求めてしまった、元の科で日々の仕事をこなすのが難しかったなどの共通点があるように感じます。

あくまで僕個人の感想ですが…

 

ただ「失敗」と表現はしましたが、実際には「比較的うまくいかなかった例」と表現するのが適切なように思います。

最終的にもとの科に戻ったからといって、それが必ずしも失敗というわけではありません。周囲の協力を得ながら仕事をしていくことが悪いことだとも思いません。

ポイント

転科が取り返しのつかない失敗につながった例は、みたことがありません。

 

転科の方法

 

転科の方法は、専門医取得を目指すかどうかで大きく変わってきます。

 

専門医資格取得を目指す

新専門医制度の導入によって、転科をして専門医資格を取得するというのは、これまで以上にハードルが高くなったように感じます。

新専門医制度では基幹病院を中心としたプログラムに入り3年(以上)の研修を済まし、専門医試験を受けるという流れになります。

プログラムに入るには、日本専門医機構のHPから専攻医登録、研修プログラム選択、面接を経て合否が決まるというシステムになっています。

ちなみに年度の途中からのプログラムの参加、変更は認められておらず、研修開始は4月からということになります(1次募集11月、2次募集12月)。

こういった管理がされていることもあり、自らで病院を探し、申し込まなければなりません。

転職エージェントを通すのは、厳しいとのことです(エージェントさんに確認)。

 

この場合は基幹病院となっているのは大学病院やその関連病院が多いことから、医局に入るということも考慮しなくてはなりません。

医局制度には賛否両論ありますが、

・昔から、若手を0から育成してきた実績がある
・経験の浅い医師にも、状況に見合ったポストを用意できる

という点で医局は転科との親和性があり、新専門医制度以前から転科のタイミングで医局に入り直すという医師が多くみられました。

 

専門医資格取得を目指さない

専門医資格の取得を目指さない場合は、自分で病院を探すことになります。

その領域の専門医資格のない医師が、いちから修行できる病院を探すのはなかなか大変です。こういった場合には、医師転職エージェントを使うことができます

転職エージェントを使うと、広範囲の病院をリサーチしてもらえ、質問や交渉といった事務作業を代行してもらえます。

また雇用時にはエージェントが契約書を作成し、労働条件を明確にした上で、働くことができます。

転科をする場合にも、専門医資格の取得を目指さないのであればエージェントを通すメリットは大きいと言えます。

 

転科を考える動機のうち「労働環境を変えたい」が主である場合は、エージェントに相談することで、科を変えることなく希望の働き方を実現できるかもしれません。

 

まとめ

医師の転科についてまとめました。

よくある転科理由
・転科先の科に興味のあった
・現在の仕事がうまくいかない
・働き方を変えたい/収入を上げたい
転科がうまくいく人の特徴
・医師として日々の業務をこなせていた
・下積みから始める覚悟がある
転科の失敗例
・元の科に戻ってしまう
・転科先で独り立ちできない
⇒必ずしも「失敗」とも言い切れず、取り返しのつかない失敗はみたことがない
転科の方法
・専門医資格取得を目指す場合は、プログラムに登録する
・専門医資格取得を目指さないのであれば、自分で病院を探す(エージェントが使える)

転科によって自分に合った働き方を手にして、周囲からも尊敬される医師はたくさんいます。

この記事が一歩を踏み出すきっかけになれば、幸いです。

今回は以上です。

 

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この記事の続編です。医局という要素にフォーカスし、転科について解説しました。

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